2020.9.26 志高湖
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長い長い時が経ち…
やがて…
青い神々の時代は終わりを告げる。
かつて、
分断され封印された男神の霊体と肉体が一つに戻る時、
それは同時に…
本来のパートナーである女神にも共振共鳴する…
なんと長い時を超えたのか
どれだけの慟哭を超えたのか
もう誰も知らない。
女神の霊体は、
青い神々から剣と鏡を奪われた後、
槍で心臓を突かれ、動けなくされていましたが…
男神が回復した事で槍は溶かされ…
そして…
封印された肉体もまた目覚め、
女神の分断と封印のエネルギーは
男神の回復のエネルギーにより解かれ…
女神は本来の姿を取り戻したのでした。
それは、
青い神々の時代の終わりでもありました。
★
当然、
女神の流れを汲む赤い龍族の女神も共振共鳴する。
赤い龍族の女神は女神の一部であり、流れを汲む者…
だから…
赤い龍体は綻び、崩れ始めたのでした。
赤い龍族の女神は
もう隠しようが無い…と思っていました。
自分達の仲間だと疑いもしなかったであろう赤い神々の心…
それは痛いほど分かっていた。
赤い龍族の女神はただただ悲しかった。
赤い神々が大好きだったから、
でも、
敵対する青い神々も大好きだった。
私は赤でも青でもない。
本当の姿を隠してきた事
赤と青に分かれて争う神々…
女神の心に押さえ込まれた悲しみ。
もう、その心をその姿を
隠しておく事は出来なくなりました。
★
赤い龍族の女神
いえ、赤い龍族の衣をまとった女神は、
最後に、2つの役割を果たします。
1つは、
ある神殿の解錠
神殿は古の神々が眠る場所
最古の文明の文明とされる場所
鍵は碇⚓️の形
その国の始祖と言われる王が、碇を下ろしたとされる山に、鍵はありました。
勿論、この事も赤い神々は知りません。
赤い龍族の衣の女神は、解錠の時がやっと来た…と…
神殿の大きく古く重たい扉の鍵穴に鍵を差し込みました。
強い光と共に…
古の神々は解放されました。
★
そして、
もう一つの役割を果たすべく
青い神々の元へ向かうのでした。
青い神々の所には、
青い龍族の女神がありました。
この女神と赤い龍族の女神は、
かつて激しい争いをした。
…そうせざるを得なかった。
青い神々も、青い龍族の女神も、
男神と女神の回復を知っていました、
もう自分達の時代は終わる事も…。
快く赤い龍族の女神を受け入れて、
青い女神と、赤い女神は、仲直りのハグをしたのです。
赤い女神は、青い女神の中にも
自分と同じ涙を見つけ…
泣きました。
涙は自分だけと思っていたから、
青い龍族の女神には涙など無いと思っていたから、
でもそうではなかったのだと…
二人は互いの涙で、過去の遺恨を流し、互いの苦しい立場を理解し合い…
双方のハートには、もう、涙はありません。
涙は糧となり、涙を吸って…
美しい蓮の花が咲きました。
★
そして…
全てを終えた赤い龍族の女神は
赤い神々の元へ…
赤い神々の心を想うと動けなくなる…
だから、心に覚悟だけを秘めました。
そして、
赤い神々の前に、本当の姿を現しました。
それはそれは、美しい。
白く光る…
長く長く現せなかった《本当の姿》でした。
心から感謝を込めて、
心からのありがとうを伝えて、
そして
青空高くに舞い飛んで、
本来の自分の居場所へと
男神の本来のパートナーである女神の元へと戻っていきました。