閃きの独り言

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赤と青②《創作》

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2020.9.26 志高湖

 

💠


長い長い時が経ち…


やがて…


青い神々の時代は終わりを告げる。


かつて、

 

分断され封印された男神の霊体と肉体が一つに戻る時、

 

それは同時に…

本来のパートナーである女神にも共振共鳴する…


なんと長い時を超えたのか

どれだけの慟哭を超えたのか

もう誰も知らない。


女神の霊体は、

青い神々から剣と鏡を奪われた後、

槍で心臓を突かれ、動けなくされていましたが…


男神が回復した事で槍は溶かされ…


そして…


封印された肉体もまた目覚め、


女神の分断と封印のエネルギーは

男神の回復のエネルギーにより解かれ…


女神は本来の姿を取り戻したのでした。


それは、


青い神々の時代の終わりでもありました。



当然、


女神の流れを汲む赤い龍族の女神も共振共鳴する。


赤い龍族の女神は女神の一部であり、流れを汲む者…


だから…

赤い龍体は綻び、崩れ始めたのでした。

 

赤い龍族の女神は

もう隠しようが無い…と思っていました。


自分達の仲間だと疑いもしなかったであろう赤い神々の心…


それは痛いほど分かっていた。


赤い龍族の女神はただただ悲しかった。


赤い神々が大好きだったから、

でも、

敵対する青い神々も大好きだった。


私は赤でも青でもない。

本当の姿を隠してきた事

 

赤と青に分かれて争う神々…

女神の心に押さえ込まれた悲しみ。

 

もう、その心をその姿を

隠しておく事は出来なくなりました。



赤い龍族の女神

いえ、赤い龍族の衣をまとった女神は、


最後に、2つの役割を果たします。


1つは、


ある神殿の解錠

 

神殿は古の神々が眠る場所

最古の文明の文明とされる場所


鍵は碇⚓️の形


その国の始祖と言われる王が、碇を下ろしたとされる山に、鍵はありました。


勿論、この事も赤い神々は知りません。


赤い龍族の衣の女神は、解錠の時がやっと来た…と…


神殿の大きく古く重たい扉の鍵穴に鍵を差し込みました。


強い光と共に…

 

古の神々は解放されました。



そして、


もう一つの役割を果たすべく

青い神々の元へ向かうのでした。


青い神々の所には、

青い龍族の女神がありました。


この女神と赤い龍族の女神は、

かつて激しい争いをした。


…そうせざるを得なかった。


青い神々も、青い龍族の女神も、

男神と女神の回復を知っていました、


もう自分達の時代は終わる事も…。


快く赤い龍族の女神を受け入れて、

青い女神と、赤い女神は、仲直りのハグをしたのです。


赤い女神は、青い女神の中にも

自分と同じ涙を見つけ…


泣きました。


涙は自分だけと思っていたから、

青い龍族の女神には涙など無いと思っていたから、

でもそうではなかったのだと…


二人は互いの涙で、過去の遺恨を流し、互いの苦しい立場を理解し合い…


双方のハートには、もう、涙はありません。


涙は糧となり、涙を吸って…


美しい蓮の花が咲きました。

 

 

そして…


全てを終えた赤い龍族の女神は

赤い神々の元へ…


赤い神々の心を想うと動けなくなる…


だから、心に覚悟だけを秘めました。


そして、


赤い神々の前に、本当の姿を現しました。


それはそれは、美しい。


白く光る…


長く長く現せなかった《本当の姿》でした。


心から感謝を込めて、

心からのありがとうを伝えて、


そして


青空高くに舞い飛んで、


本来の自分の居場所へと

男神の本来のパートナーである女神の元へと戻っていきました。